ケアプランの片田ケアマネは、入社以来毎日研修日誌をつけている。必ず自宅に持ち帰り、翌朝には、私のデスクに日誌ファイルが提出されている。私も毎日アドバイスを含めたコメントを書き込んでいるのだが・・・・
今朝みると、その研修日誌の用紙があと一枚となっていた。
「あと、二か月分用紙をコピーしていいですか?」と尋ねる素直な片田氏。三か月書き続けるつもりだった?
「ううん、もう日誌は明日で終了。あとは、自分で考え、相談したいことは自分から尋ねてね。」と返事した。
と、その時ひらめいた!!
先輩ケアマネの吉田ケアマネと山下ケアマネからも今後の励ましとアドバイスを込めたコメントをもらおうと・・・・きっと、嬉しいだろう。チームメイトとしての自覚も出来るだろう・・・
うん。我ながらいいひらめきだ。
と思ったまさに、その時、ふらふらと用事もなくケアプラン室に入ってきた社長発見!
よ~し。社長からもコメントもらちゃえ!と軽いのりでコメントをお願いした文章に私は胸が震えた。
『介護保険制度が始まり、11年が経過しました。またCPSを開設して6年が経過します。右も左もわからぬまま始まった制度でなんとかここまでとどり着けました。
幾度とない失敗、挫折を乗り越えて素晴らしい職場環境が出来上がり、そのチームに参加する片田さんを、みんな大歓迎しています。
今までの経験を活かすと言うよりは、これからのケアマネジメントを探求してください。過去に生きるのではなく、未来に生きてほしいということです。
地域に密着し、他の事業所が真似できない、また、利用者、その家族、連携先の事業所から選ばれるケアマネージャーを目指しその位置を確立させてください。
仮にわが社が倒産することがあっても、わが社で習得した技術、知識が片田さんの力となり業界で活躍できるケアマネージャーになることが私の幸せかもしれません。
私は、舞台作りのプロです。片田さんは、その舞台で思う存分、ケアマネのプロとして踊ってください。
研修お疲れ様でした。これからの活躍と発展を心からお祈りします。 龍野和浩 』