認知症が進行している利用者が、ある国立病院機構に入院されている。病院でも認知症状が強く、看護師を困らせることがあるのだろう。そこの地域連携室から「ケアマネさんに会いたい。」との連絡をもらった。今後の対応をどうしていこうと考えているのか聞きたいのだろうと思われた。
うちのケアプランサービスでは問題のある利用者について、定期的に事例検討会を開いている。ちょうど、この利用者の事例検討をしたばかりだった。検討会の結果を持って地域連携室を訪問した。家族をまじえ、
「ケアマネ4人でちょうど事例検討会をやったばかりでして、今後このような考えのもと、こういうサービスや方向性を持って支援するのがいいのではと考えています。」
と、よどみなく説明した。すると、地域連携室職員が、
「ああ、いい事業所にお願いされていますね。安心しました。」と感心したように言われた。
そこで、ついつい口がすべった。
「ありがとうございます。これを機に退院される方で、介護サービスが必要な方がいらっしゃいましたら、ぜひご紹介ください。」
な~んて、ついつい営業トークしてしまった。連携室職員は苦笑している。
ああ、看護師時代は営業なんて考えたことすらないのに、ケアマネになって知らず知らずに身についてしまった営業魂・・・・
喜ぶべきか、悲しむべきか・・・・
宇野 恵子
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