当ケアプランサービスでは、業務終了後は、転送電話としている。だから、24時間いつでもケアマネと連絡がとれるシステムだ。
転送電話は当番で持っているのだが、三日前、深夜3時にけたたましい音をたてた。びっくりして飛び起き電話に出てみるとある総合病院の救急外来の看護師という。
「○○様が救急車でこられました。本人に詳細をきいても要領を得ないんですよ。もし、入院されない場合は、そちらがお迎えにきてくれるんですかね?」
高圧的な物言いだ。そりゃあ、あなたは、夜勤でパワー全開で働いているんでしょうけど、わたしゃ、ぐっすり寝ていたんだよ!深夜の電話の詫びぐらい言え!今、何時だと思っている?と心の中で悪態をついた。家族ではないこともわかっているだろうに・・・
そして、今朝未明。やはり別の利用者が深夜に体調が悪くなり救急車を呼んだとの連絡が入る。利用者の自宅に電話してみると、まさに救急隊が到着したばかりのようだった。若い隊員らしかったが、とても気持ちのいい受け答えをしてくれた。利用者の既往歴などを教え、搬送病院を聞く。
「日赤病院に搬送します。身寄りがないということですが、ケアマネさんの携帯番号を病院に連絡先として伝えますね。」と救急隊員が言った時に、いや~な予感がした。
寝るに寝られず、じっと携帯電話を見つめていると、深夜1時を回った頃、待っていたかのように鳴りだした。でも、今度の看護師は素晴らしかった。
「ケアマネさんですか?深夜にすみません。時間外なのに申し訳ありませんが、○○さんが救急搬送されまして、検査をしたのですが、入院の必要はないということになりました。一人でお帰りいただくには、歩行に不安がありますが、お迎えは可能でしょうか?」
「はい!すぐにまいります!」と元気に返事して深夜の町を運転した。彼女は私が家族ではなくケアマネであることを理解し、深夜であることも、時間外業務であることも理解した上でしゃべっている。
短い期間におきた同じようなふたつの出来ごと。
人は相手のもの言いで、ここまで気持ちが違ってくるのだということを実体験したし、学んだ。
それにしても・・・・
利用者を自宅に送り、帰宅したのは3時前。ほとんど寝ていないのに、今日の私はこんなに元気!
宇野 恵子