つい10日前にサービス担当者会議をした。その時は、椅子に座り、お得意のジョークを連発し、会議にあつまったたくさんのケアスタッフを笑わせていた。
あれからたった10日しかたっていないのに、本日訪問すると、まるで顔つきが変わっていた。急激に痩せている。ベッドの上で動くのもきついと肩で息をしていた。
奥様が一人でパジャマを着替えさせれないと言われるので、一緒にパジャマを着替えさせた。ベッドの上であっち向き、こっち向きしてもらったものだから、きつかったのだろう。
「ちょっと待ちなさい。あなたは急ぎすぎです。時間はたっぷりあります。まあまあ、ゆっくりお茶を飲みながら・・・」
思いのほか、しっかりした声で私を叱るので、ホッとしながら、奥様と大笑いする。
でも、確かに死期が近づいているのを感じた。
見送りに玄関までこられた不安そうな娘様に私は言った。
「感じてらっしゃると思いますが、これからそう長くはありません。これからは本人様とご家族様がしっかり向き合ってたくさんお話してくださいね。」
これから私も訪問回数を増やし、その経過をしっかり見つめて行こう。
宇野 恵子
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