脱水、栄養失調で発見された利用者。3度の食事と水分補給をするようになって、とても状態がよくなり、表情も明るくなった。よかった、よかったと胸をなでおろしていたが、最近、気になることが出てきた。
もともと下肢に浮腫はあったのだが、その浮腫がだんだん強くなってきた。ある日、
「左向きで寝ているので、片方の乳房はしおれて垂れ下がっているのに、片方は、若い娘のようにパンパンになっています。」
と、訪問介護からの報告を受けた。なぬ?それは尋常じゃないぞ!その日のうちに別居の家族に電話し、
「心肺機能の評価をするために、明日大きな病院で検査をしたほうがいいと思います。」と申し入れた。
本日、受診同行した結果、胸のレントゲン写真により、胸水が貯まっていることがわかった。本人にはまったく自覚症状もない。入院を勧められたが、絶対に嫌だと拒否がある。医師も苦笑し、息苦しくもないなら、利尿剤で様子を見ようということで帰宅した。
このままほおっておけば、呼吸困難で救急車騒ぎとなっていたことは間違いない。自覚症状のない段階で病院にいってよかったあ~としみじみ思った。私に決断させてくれたのは、訪問介護スタッフからの報告だ。
この利用者、まだまだ目が離せない。でも、サービスが開始されてからまだ2週間だが、衣食住は格段によくなった。心身の状態を整えて、もっともっと幸せな生活をしてもらいたいとケアスタッフ全員が祈るような気持ちで接している。
宇野 恵子
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