私の利用者に認知症の方がたくさんいます。その中でも1~2を争うAさん。笑顔がとても素敵です。でも困ったことに徘徊がある。いつも自宅周辺をウロウロしていただけだったのに、最近行動範囲が広くなってきました。ヘルパーが訪問した時に、いなくて捜索することもたびたび。見つけ出すと、とぎきりの笑顔で「おお!きたね。」なんて屈託がないのです。一緒に歩いていると、拾いたばこをしています。もちろんライターなどは持っていませんが、たばこがあると必ず拾う・・・そこで、アイデアが浮かびました。徘徊はたばこを拾いたいから?ならば、禁煙パイポをくわえてもらったらどうだろう?ヘルパー事業所の管理者が「たばこにそっくりなものがありますよ。」とのアドバイスがあり、二人で、その禁煙パイポを求めて、何件もお店めぐりをしました。禁煙パイポを探し回るケアマネってどうよ~!(笑)と思いつつ・・・・
たばこによく似たパイポを見つけました。すぐに自宅にいき、「ほら、たばこをあげますね。これはねえ、新しいたばこで、このまま吸えるんですよ~」といって渡すと、とても喜ばれました。それから、1週間、ひどい徘徊もなく、過ぎていきました。これは、大成功なんじゃない!?と喜んでいたら、本日朝もヘルパーからの連絡で自宅にいないとの通報がありました。事業所のスタッフみんなで協力して探していると、何のことはない。本日デイサービス日で、道で出会ったので、デイサービスの送迎車に乗り込んでいたことがわかり、ほ~ッ!
しかし、やっぱり在宅はもう無理だろうなとの結論です。ハインリッヒの法則では、現在重大事故を起こす前の30件の枠内と判断されます。早急に施設入所を考えることにしました。施設に入ると不穏になり破壊行動をおこすとわかっていて、施設に入るのがいいのか、気ままに暮らすけど、事故といつも隣合わせなのがいいのか・・・利用者にとってどっちが幸せなんだろう?
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